手紙を書く
久しぶりに手紙を書いた。
20代のころは、よく友達に手紙を書いていた。だんだんとメールで済ますことが増えて、手紙を書かなくなった。
私が手紙を書くようになったのは、19歳の時に出会った人がきっかけだった。
その人は、会うたびに私に手紙をくれた。週に何回かくれることもあった。私も何とか返事を返したいと悪戦苦闘しながら書いたのを思い出す。
人間はしてもらってうれしいことは自然と誰かにしたいと思うものだ。与えられたら返したい。
手紙とメールとでは、心の通じ方が全く違う。同じ文章を書いたとしても、本当に気持ちを伝えたいなら手紙を書いた方がいい。
手紙の良さは、普段言えない照れくさいような気持ちを書けること。相手が自分の読みたい時に読めること。書く方も、言葉を選んで書けること。書いている時間はずっとその人のことを考えているから、相手もそんな思いを受け取ってくれること。
メールよりも断然、愛が伝わる。
久しぶり手紙を書いたのは、おめでたいお知らせがあったからだ。
うれしい気持ちや普段伝えきれていない気持ちを書く。書いているうちに、自分の中で自分も気づかなかった気持ちが溢れてくる。
相手に対する感謝の気持ち。出会ったころの思い出のいとおしさ。今も相手を大事に思っている心。
青春時代を共に過ごし、特に苦労を共に越えた仲間との絆は今も変わらない。
相手に喜んでもらいたくて書いていたのに、自分の心が温かくなった。
人生での一番の宝物は、人との思い出や人間関係であると思う。
死んでしまえば何も霊界には持っていけない。霊界があるのであれば、生きている間に築いた人間関係は永遠に続く。
たくさんの素晴らしい思い出を残していきたい。